入通院慰謝料の計算方法とは?自賠責と裁判所基準の違いについて解説

交通事故で被る損害のうち、不慮の怪我や継続的な治療等による精神的損害は大変大きなものとなります。

この精神的苦痛を賠償するものとして入通院慰謝料が支払われますが、金額の算定には最低額を保障する自賠責基準と最も高額になるとされる裁判所基準があります。

ここでは、2つの基準値による入通院慰謝料の算出方法について解説します。

自賠責基準に基づく入通院慰謝料の計算

自賠責保険では、事故による怪我治療等の実費損害に加え、怪我や治療による精神的苦痛を賠償する慰謝料が保障されています。仮に、1ヶ月(30日間)の入院と5カ月の通院が必要になり、うち実通院日数が40日間だった場合について考えてみます。

自賠責基準に基づく慰謝料計算式

  • 4,200円×治療日数=入通院慰謝料額

治療日数としては、事故発生から完治あるいは症状固定に至った日までの総日数か、実際に入通院した日数の合計を2倍したもののいずれか小さい数字を代入します。

例に基づくと、総日数は180日間、実際に入通院した日数の2倍が140日間となりますから、140日の方を計算式に当てはめます。従って4,200円×140日間=588,000円が自賠責保険から支払われる入通院慰謝料であることがわかります。

裁判所基準に基づく入通院慰謝料の計算

裁判所や弁護士は、日弁連により損害賠償額算定基準がまとめられた、いわゆる「赤い本(日弁連交通事故相談センター発行)」をもとに、適正な賠償金額を算出します。

これらの基準値は過去の交通事故判例が材料となっているため、千差万別な事件状況の理解とそれに相応しい賠償金額の計算に役立ち、自賠責基準や任意保険基準と比べてはるかに高額となる傾向があります。

裁判所基準では、「赤い本」に掲載されている入通院慰謝料の別表に入院と通院の期間を当てはめて計算をします。

入院のみの場合は横軸を、通院のみの場合は縦軸に記載されている該当月の金額が慰謝料の目安となります。

入院と通院があった場合は、該当する月数が交差する地点に記載されている金額が慰謝料相場となります。例えば、3ヶ月入院した後に3ヶ月通院した場合、188万円が慰謝料相場です。

賠償金を最大化するための当事務所の方針

裁判所基準で請求すればかなりの増額が見込めるため、当事務所では正しい入通院を実行するよう依頼者にアドバイスを行っています。

医師とのコミュニケーションは十分に行う

怪我の状態や入通院状況は、医師とのコミュニケーションの円滑さが影響する点です。

症状をしっかり伝えることができれば、その分必要な入院や通院治療が行われますし、そのことが後に入通院慰謝料額を左右することになり、後遺障害等級認定の際には診断書に正しい情報を反映させることに繋がってきます。

より具体的に症状を伝える

例えばむちうち症状の場合、首の痛みだけを医師に伝えるのではなく、他の部位にも違和感がないか十分に注意し、少しでもしびれや動きにくさ等を感じたらすぐに医師に伝えることが非常に大切です。

当事務所としても、考え得る症状について依頼者に尋ねるようにし、医師への伝達もれがないよう配慮しています。

必要な通院回数を満たす

適切な通院回数を満たすことは大変重要で、通いすぎると治療費がかさんで保険会社から打ち切り通告を受ける可能性が出てきますし、通院が少なすぎると入通院慰謝料や等級認定の面で不利になってきます。

特に、入通院慰謝料の場合は弁護士に頼んだ場合と頼まない場合では計算方法が全く変わってくるので、迷わず弁護士に相談した方が得策です。

事故後の入通院開始は1日でも早く

通院の開始時期は早いほど有利になりますから、遅くとも事故発生から一週間以内には通院を開始するよう依頼者にはお伝えしています。

交通事故では、時間が経過するほど怪我と事故の因果関係が疑われてしまう恐れがあるためです。

慰謝料請求はネット情報を鵜呑みにせず当事務所まですぐにご連絡を

日弁連の赤い本の見方や慰謝料算出方法はインターネットでも見つかる情報ではありますが、情報が錯綜している面もあり、間違った情報も散見されます。

何が正しい情報で何が間違った情報なのか、一般の方には判断が難しく、また慰謝料の最大化を考えればやはり専門家の協力は欠かせません。

ネット情報を鵜呑みにせず、当事務所までお早めにご相談ください。